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【 その他の場所・特色 】
裏山に位置する野原
閑静な竹林の道を真っ直ぐ行くと、鬼ヶ岳の裏手にある開けた野原にでます。月と星が一等綺麗に見えるその野原の片隅には、娯暮雨が昔飼っていた
子犬の「きなこ」の墓があります。子犬の頭程の大きさの丸い岩の墓石の前には、きなこが生前好んでいた、きな粉ご飯のお握りのお供えが毎日供えられているようです。
里に響く風鈴の音
療養の為にひと月鬼ヶ岳で過ごしていた娯暮雨の夫「卍」が、その去り際に里の皆へと贈った風鈴が住人達の其々の軒先に吊るされています。
硝子職人「貝吹き坊」に教わってひとつひとつ手作りされた風鈴には、畑仕事をする人々、林業を営む人々、また囲炉裏を囲む二人の老夫婦など、男が関わった全ての人々の
シルエットが彫り込まれています。その為、ひとつとして同じ音はなく、穏やかな風の止まぬ鬼ヶ岳は、風鈴を贈られたその日から、優しい鈴の音の止まぬ里となりました。
妖酒の滝
その名の通り、妖酒の流れる不思議な滝。鬼ヶ岳の中腹よりも少し奥にあります。酒であるのは滝壺付近だけで、河口に行くほど澄んだ水へと変わる仕様。
山の気が存分に含まれたその酒は、口に含めば妖怪だけでなく人間も、体の底から元気が湧き出ると評判です。滝から直に飲めば度数はかなり高めです。
鬼ヶ岳にはこの他に、米から作られた「鬼ヶ酒」という美酒があります。洋梨や桃の様な芳しい甘いフレッシュな香りが特徴的。
スッキリした飲み口とまろやかな口当たりで、滝の妖酒に比べれば飲みやすいが、一杯でも飲みごたえのある味のしっかりしたお酒なのだとか。
鬼ヶ岳からの眺め
神隠しの里の如く下界から遮断されている鬼ヶ岳は、下界よりも遥か上に位置しています。その為、棚田や丘から下界を見下ろすと、白雲がさざ波の様に見え、
その合間に背の高い別の山のてっぺんが顔を出している様をちらほらと見つける事が出来る程度です。
その分、空が近くに感じられ、夜には天の川をはじめとした眩いばかりの数多の星々を見る事が出来ます。広大なその眺めは、夜空と言うより宙(そら)に近いでしょう。
独特な言語
鬼ヶ岳生まれ鬼ヶ岳育ちの人や鬼、妖怪の多くは、方言じみた独特な喋り方をします。それは、現代日本で言う「讃岐弁」によく似ているのだとか。
また、生まれも育ちも鬼ヶ岳であったとしても、妖鬼隊に所属する青鬼の中には「ござる」を語尾につけて喋る者もいたり、
逆に、異界から迷い込み、そのまま定住した者が馴染んで方言じみた喋り方をするようになった場合もあるようです。
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【 家族構成 】
◆おじいちゃん ・おばあちゃん ・妙河 ・娯暮雨 の4人家族。 皆、血のつながりはないようです。
【 外観 】
◆藁葺きの合掌作り。周囲の民家と比べて、少しだけ大きいです。
【 妙河の部屋 】
◆窓がひとつついた屋根裏部屋。黒っぽい板張りで、目立つ家具は文机と枕屏風ぐらいです。
葛篭がいくつも詰まれており、それを収納に使っています。1階と同じくらいのスペースがあるので、かなり殺風景な部屋になっています。
【 娯暮雨の部屋 】
◆階段側の壁は、床から天井まである木製の柵になっており、傍に寄れば1階の様子を伺うことが出来ます。
【囲炉裏】
◆灰をいじっていると「灰坊主」(あくぼうず)という妖怪が姿を現します。灰の塊に指で穴を開けたような目と口があり、短いですが手もあります。
大きさは大人の拳ほど。何か食べ物をやると引っ込むようです。食べ物をやらなかったからといって悪さをする事はありません。ただ、寂しそうにします。
【お風呂】
◆檜樽の五右衛門風呂です。
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妖鬼隊には、他にも多くの鬼が所属しています。以下、主要隊員。
伍尭(ごぎょう)
妖鬼隊隊長。陽気で豪気。寝るか食べるかすれば直ぐに妖力が復活し、鬼ヶ岳の鬼の中で一番の守備力を誇る。が、戦では攻めに回る事が多い。
人とふれあう事が好きで、本部に姿がないと思えば、田や畑で皆と一緒に土仕事をしていた。なんて事もしばしば。
鈴代(すずしろ)
妖鬼隊副隊長。普段は落ちついている堅物。伍尭の目付役的な立ち位置。ござる口調。隠れ怪力だが、戦では守備に回る事が多い。
個人的に犬猿の仲である猫ヶ谷の猫娘に呪いをかけられ、猫耳と猫尾はその呪いが原因で生えてしまったもの。以来、猫は苦手なのだとか。
芹(せり)
妖鬼隊下忍。娯暮雨の幼馴染で、同期でもある。血気盛んな若者。面倒見が良く、里のちびっこ達からは「芹にー」と呼ばれ親しまれている。
六行説に基づいて妖気とその属性を操り、賽子を用いた妖術を使う。下界に対して余り良い印象を抱いておらず、ちょっと抵抗があるらしい。
奈豆奈(なずな)
妖鬼隊中忍。妙河の幼馴染で、昔はよく女の子が苦手な妙河の事をからかって苛めていた。俺様ツンデレ。
焔を操る妖術に長けており、伸び縮みする爪を用いた体術を得意とする。煽てれば煽てるほど俄然やる気を出してくれるので、素直っちゃ素直。
妙河(みょうが)
妖鬼隊上忍。娯暮雨の兄。
外見年齢27歳。身長186cm。ござる口調。
本人の感情を反映して表情が変わる不思議な面を付けている。
鬼ヶ岳の鬼の子として生まれ、幼い頃に妖鬼隊に所属していた両親を戦で失った。
死んだ父の親友であり、当時の隊長でもあった今のおじいちゃんに養子として迎えられる。
家族思いな努力家で、先代達の意志を継ぐため8歳で妖鬼隊に志願し、
入隊試験に合格した最年少記録保持者。
趣味はおじいちゃんとおばあちゃんの肩揉み、動物や子供との戯れ、散歩。
最近では、異界(現代日本)の親友から譲り受けた辞書を読む事にも嵌っているのだとか。
女性が苦手な赤面症。
擬態語や擬音語を口に出して言う癖がある。
兄である事に強い信念と責任感を持っている。
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河童先生(かっぱせんせい)
「なんや、怪我人か。これやから向う見ずな小童は…」
ひっそりとした薬師沼に住む河童の薬師。
鬼ヶ岳のお医者さん的な立ち位置で、
手作りの塗り薬は一級品。
しゃがれ声で口は悪いが、悪い人(河童)ではなさそう。
治療の対価は、新鮮なきゅうり。
狸三郎(たぬさぶろう)
「見とってよー!俺やって、今にとーちゃん達みたいな
立派な狸になるんやけんね!」
鬼ヶ岳一のわんぱく小僧。
頭の上にはいつも木の葉が乗っている。
化け狸三兄弟の末っ子で、変化の術はまだまだ未熟。
野衾(のぶすま)
「?」(ぱちくりお目目で首をくりっと傾げる仕草!)
モモンガ姿の伝達妖怪。
空を飛び、伝言や文を届ける。
動物は人の言葉を喋らない方が可愛い!が信条で、
本当は喋れる癖に、あまり喋らず、外面が良い。
蟹坊主(かにぼうず)
「おやおやおや。道に迷われましたかな?
ならばこの蟹坊主めにお任せ下され!」
白く長い髭を蓄えた蟹の妖怪。拳サイズ。
そこそこ長く生きている。おしゃべり好きのおせっかい。
笑い声は、「カニカニカニ…」
鬼火(おにび)
(ふよふよ ふよふよ)
鬼ヶ岳の夜を陽光で照らす火の玉妖怪。
畦道の上空に街頭のごとく一列になって浮かんだり、
一匹がぴったりくっついて足元や手元を照らしたり、
石灯籠に入りこんだり。その他、悪戯好きな一面も。
触れてもカイロのように温かいだけで熱くはない。
かぶきり小僧(かぶきりこぞう)
「あの…。喉乾いとらん…?お茶どうぞ。」
常に盆と湯呑を持っており、
その季節や温度にあったお茶を人に勧める。
狸三郎と仲良しのちみっこ妖怪。
大人しめで人見知り。肌が赤い。
海人魚の女主人(うみにんぎょのおんなしゅじん)
「よう似おとるわよ♪これからも御贔屓になさってね。」
女ばかりが働く着付け屋の女主人。
花魁姿で、いつもふわふわ浮いている。
ころころと良く笑い、賑やかな屋敷を取り仕切る姐御肌。
妙河の女嫌い(苦手)の原因を作った人物でもある。
いそがし
「ああ、いそがしい… いそがしい…」
着物を着た蝙蝠姿の妖怪。
忙しそうであったり、慌てている人の元に現れては
いそがしいいそがしいと連呼して辺りを飛び回る。
悪気はない。
甘酒婆(あまざけばば)… 甘味処の店主。おちょぼ口のおばあさん。鬼ヶ岳名物にもなっている鬼最中(鬼の顔の形をしたマカロンの様な彩り豊かな最中)と甘酒は絶品!
鬼熊さん(おにぐまさん)… シルクハットと蝶ネクタイを身に付けた大きなクマ。夜の散歩が好きで、紳士を目指している。目が赤く、顔が鬼の様に怖い。
唐傘おばけ(からかさおばけ)… 唐傘から下駄を履いた一本足が生えた妖怪。一つ目。傘を持たぬ人を見つけては、日傘になったり雨傘になったりする。
貝吹き坊(かいふきぼう)… 着物を着たナマズに蛙の足が生えた様な姿の妖怪。敵が攻めてきたり人を呼び寄せる際に胸に下げたホラ貝を吹く。普段は硝子工房で働いている職人。
朧車(おぼろぐるま)… 夜叉の顔がくっついた牛車の妖怪。現代で言うタクシー。里の中であれば、言えばどこへでも連れて行ってくれる。
~他にも沢山!鬼ヶ岳の妖怪達~
などなど…
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おじいちゃんとおばあちゃん
娯暮雨と妙河の育ての親で、娯暮雨の名付け親。
いつもにこにこ、ほのぼのしている老夫婦。
おじいちゃんは妖鬼隊の初代隊長で、
おばあちゃんは元隊員。
真の姿はどうあれ、左の様にデフォルメ化された
姿でしか視認出来ない。
里の人々
鬼ヶ岳で鬼や妖怪達と共存する人々。
戦う為の特殊な能力は持ち合わせていないものの、
米や野菜を作り、里の命の根底を支えている。
根が優しい人ばかりなので、迷っていれば道案内を、
腹が減っていれば温かい飯を、途方にくれていたら
一時の宿を提供してくれる事でしょう。
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